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category:芸術
永谷修 著 徳間書店(2009/09/30)
2009年、楽天をクライマックスシリーズに進出させ、最後は惜しまれながらユニフォームを脱いだ野村監督。
ヤクルト時代から「野村再生向工場」と呼ばれ、数々の選手を再生した監督。
阪神ファンの私も野村監督の采配は好きであった。
この本はそんな野村監督の元で野球を教えられ、活躍した選手、コーチ37名の話が掲載されている。
勝負においては相手の嫌がることをする。
当たり前だけれども、それを実践にうつせる選手がどれだけいるか。
試合を見ていてもほんとに嫌なことをしてくるなぁといつも思っていた。
野村野球は、脇役と主役がそれぞれ自覚して、己のやるべきことを理解して動いていた。
それには各選手の意識改革から始まったようである。
指揮する人間が信頼できなければだれも着いて行かないし、組織もバラバラになってしまう。
野村監督といえば、ボヤキであるが、ベンチでは的確に相手の癖を見抜き、相手投手が投げるボールや作戦を的中させていたようである。
それを聞いている選手は、確かに「この人についていけば・・・」と思うであろう。
そういうところのまとめ方、各選手の特製をしっかり観察していればこそであろう。
他球団で不用とされた選手を適材適所で起用することで、個人の最大限の力を発揮させられる。
野球のみならず、社会全般で必要なことである。
もちろん南海時代から、王・長嶋の巨人の陰で必死に野球をやってきた、経験があればこそだろう。
自分もまずは己を見つめなおして、今後の人生に役立てていきたいと思う。
2010/01/04 読終
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